群馬県赤石市、大東亜鉄道赤石駅。
時計の針は8時07分を回った。
今日は幼馴染の津田彰吾とその彼女の登川翔子、彼女の幼馴染の小阪純也と私、星名美紗の4人で東京まで遊びに行く約束をしていたのだ。なのに、私を除く3人はまだ来ない。
彰吾と翔子の二人は付き合っているし、昨夜もさぞ熱い夜を過ごしたのかもしれない。でも時間は守って欲しい・・・小阪純也は、そう言えば朝は苦手だから遅れるって言ってたなぁ。でも前もって遅れるって言うのもどうかと思う。
「美紗ちゃん!」
振り向くと肩で息をしている小阪純也がいた。見た感じ、家から走ってきたようだ。
「お、遅れてごめん・・・遅刻、しない、ように、目覚まし、セットした、んだけどさ、・・・ね、寝坊しました!!」
彼なりの精一杯の弁解だった。好きになっている所為か、その姿がまた少し可愛く見える。いやはや、恋をすると恐ろしいものだ。
「あれ・・・翔子は?」
自身の幼馴染である、登川翔子の事を気にかける純也。
「彰吾と二人してイチャイチャ今もイチャイチャしてるんじゃないの。それか、」自分で言っておきながら言葉に詰る。もしそうだとしたら、彰吾のヤツ、気が利きすぎだ。
そしてその言葉の続きを純也が言った。「それか元々俺達だけにするって計画だったとか?」ちょっと皮肉交じりの言い方で。
「彰吾に電話してみるから、翔子ちゃんに電話して貰えるかな?」
「おっけー」
彰吾のヤツ、呑気に「おはよー」なんて言ったら、言ったら、どうしよっか。ああ、今日のお昼ご飯代、全額出させてあげよっか。
そんな事を思いながら、津田彰吾のケータイに電話をかける。かける寸前、純也と目が合い、お互い同じような事を思っているようだった。これでお昼代が浮くなっ。
しかし、電話の声の主は彰吾とは遠いものだった。優しそうな女性の声で『電源が入っていないか、電波の届かない・・・』と繰り返されるだけだった。純也の方を向くと、彼もダメなようで首を横に振っている。
二人して肩で息をつく。ハァー。
そして空を見上げた。
まったく、二人共何やってるんだろ。ホントに、二人だけにする計画なのかなぁ。もう、彰吾のヤツ・・・
「ねぇ、美紗ちゃん」
純也。
「あの二人が何考えてるかわからないけどさ、二人でボーっと突っ立てるのも何だし、先に東京向っちゃおうよ」
「で、でも彰吾達がすぐ後から来たら・・・」
「後から来て貰おうよ。もし事故とかだったら逆に連絡が来るでしょ?きっと、最初からあいつら計画してたんだよ」少し顔を上げて、照れくさそうに純也が言う。「先に行って、いっぱい遊ぶべ!」
小阪純也に手を引かれ、駅構内へ向う。
彰吾と翔子ちゃんの事は、ちょっと心配だけど、この際、純也君と二人だけで遊びに行くのもいいだろう。いや、本当は純也君と二人で遊びに行きたいのだ。今まで4人で遊んできたけど、そろそろ二人だけと言うのもいいだろう。何より、彼の事が好きなのだから。
外は晴れ。前には好きな人。
出足を少しくじかれたけど、今日一日は楽しい日になるだろうな。
galleryで使おうと思った駄文。文才欲しいなぁOTZ
てゆか、俺ってやっぱり詰めが甘いね。
文章の〆方がわかんねーよ!!
おやすみっす('ー')ノシ
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